【旧BiS】BiS階段 1stアルバム「BiS階段」を聴くべし【アイドル ✕ ノイズ】

かつてアイドルグループとノイズバンドが融合するという奇妙なグループが存在した。

BiS階段である。

音源を所持している筆者は、思うところあり2020年の5月に久しぶりにそれを聴くに至った。

混沌としながらもどこか美しい変なアルバムである。

【BiS ✕ 非常階段】

BiS階段ってなに

BiS階段

  • プー・ルイ
  • ヒラノノゾミ
  • カミヤサキ
  • テンテンコ
  • ファーストサマーウイカ
  • コショージメグミ
  • JOJO広重
  • T.美川
  • JUNKO

ノイズ界でも世界的な重鎮「非常階段」と初期BiSが融合してしまったノイズアイドルバンドBiS階段である。

参考 TOPBiS階段 official web site

全裸、内臓、血まみれ、釘バット、スク水LIVE、24時間インストア、LIVEギロチン席無料招待、家政婦オークション等、アイドルの価値観をブチ破る、既成の概念に囚われない無軌道な活動が話題のオルタナティヴアイドル“BiS”と

1979年に世界初のノイズバンドとして活動をスタートし、大音量+即興演奏という基本コンセプトのもと四半世紀以上に渡りノイズ演奏を続け、「キング・オブ・ノイズ」という異名で国内外に名を知られている“非常階段”。

日本の音楽シーンの中でも異彩を放つ両グループは、2012年11月四谷アウトブレイクで行われたイヴェント「自家発電 vol.00」で初遭遇し、 “BiS階段”のコラボレーションLIVEが披露された。

まさにカオスともいえるノイズとアイドルが融合する壮絶なLIVEは大きな話題となった。

そして、2013年夏この両アーティストがノイズアイドルバンド“BiS階段”を結成!!

パッケージをを観察する

ジャケットがポップで良い。

裏。

歌詞カード。高感度ノイズまみれなのがいい味でててすごい。

このロゴが好き。見切れているのはウイポンとJUNKO氏。

まさかのトレカ入り。みっちぇるであった。

ジャケットが非常にポップ。イラストはMEMO氏による80’sテイストな味が非常に目を惹く。

余談だが、筆者はタワレコにてこのジャケットに惹かれてこのアルバムを視聴し、そして手にとった経緯がある。

BiS階段「BiS階段」の収録曲

基本的にBiSの楽曲を主体とし、そこに非常階段のノイズをかぶせる形になっている。

BiS階段

  1. 好き好き大好き
  2. PPCC
  3. nerve
  4. eat it
  5. primal.
  6. Hide out cut
  7. BiS_kaidan

JOJO広重氏曰く、このアルバムは「ベスト・オブ・BiS」と言える構成にしようと選曲されているという。

またこのプロジェクトのための1曲を用意し、さらに最後には非常階段主体のノイズコラージュが収録されている。

このプロジェクトのための1曲というのが1曲目に収録されている戸川純の「好き好き大好き」のカバーである。

MVはポップなビジュアルに仕上がっており、ノイズアイドルバンドという未曾有のコンセプトを微妙なバランスで提示してきているようである。

ちなみにテンテンコは戸川純が好きだったため、こういったカバーをすることになるにあたり「BiSのオーディションを受けた自分は間違っていなかった」と確信を持ったそうな。

続く2曲目から6曲目まではBiSの楽曲にノイズが乗った構成である。

ちなみにミックスは非常階段側で実施したとのことで、その際にSCRAMBLESより楽曲のデータを受け取り使用し、非常階段側でその重厚な作りにエンジニアが感動したそうな。

2曲目の「PPCC」はBiSを代表する曲であり、プー・ルイの作詞が光る名曲と言える。

個人的には試聴機で聴いたBiS階段の「PPCC」がBiSの音楽との初の邂逅であり、そこでこのCDの購入を決意したと言っても過言ではない。

3曲目は初期BiSの代名詞的な1曲「nerve」、4曲目はまさかのシングルprimal.のカップリングから「eat it」、そして5曲目が超名曲「primal.」、更に畳み掛けるように最エモチューン「Hide out cut」が続く濃密な選曲である。

ちなみにHide out cutは、非常階段側でのミックスに特に気を使った一曲だという。

確かに特に歌詞を聞こえるように調整されているように感じる仕上がりであり、普段即興のところをこの曲を聴き込んだ上で反応しながらのプレイだったそうな。

そして最後にはノイズコラージュ「BiS_kaidan」が収録されている。

BiSメンバーの声がおそらく逆再生でコラージュされており、強烈なノイズの中に、メンバーの声だと認識できるもののなんだかよくわからない不思議な響きが堪能できる3分弱の作品となっている。

 

ちなみに収録曲から、「nerve」に関してはライブ映像が公式に公開されている。

狂気的なパフォーマンスは尋常ではない熱量でブルーシートだらけの会場を飲み込んでいるようである。

ちなみにBiS階段のライブは、入場のために誓約書が必要だったこともあるそうである。

映像にある通り、得体のしれない液体やらなにやらを被る覚悟なきものは体験することができない狂気のライブであったそうな。

併せて振り返りたいインタビュー記事

アイドル×ノイズの狂宴 BiS階段インタビュー 2013/07/24

参考 アイドル×ノイズの狂宴 BiS階段インタビューCINRA.NET

BiSメンバーとJOJO広重氏を交えたインタビュー。

BiS階段結成の経緯、ライブ、レコーディング、MV撮影、そしてアルバムの中身について語られるインタビューである。

BiS階段インタビュー「これは希望なんだ」◆『BiS階段』発売によせて

参考 BiS階段インタビュー「これは希望なんだ」◆『BiS階段』発売によせてHEATHAZE

直前のDiEオリコンウィークリー・チャート6位を受けてのメンバーの想いから始まるのだが、JOJO広重氏がBiSの来歴を理解して更に当時のアイドル界におけるBiSの立ち位置にも触れていて非常に興味深い内容になっている。

そして非常階段とBiSの取ってきたアクションの類似性にも触れられておりこれまた面白い。ノイズを聴かせるために非常階段がステージでの嘔吐や放尿などの過激なアプローチを用いたことと、BiSがアイドルとして曲を知らしめるために全裸PVなどのアプローチを用いたことはたしかに似ているのである。

世界規模のスケールのでかい話が飛び出し面白いので要チェックである。

余談 久しぶりに聴きたくなった

久しぶりにこのアルバムをじっくり聴こうと思ったのは2020年5月に色々あったからである。

筆者がアイドルの音楽に触れるきっかけとなったこのアルバムを聴いてからそろそろ7年ほど経つ、という時期である。

初期BiSが解散し、WACKができて所属するグループも増えてきており、そのどれも好んで聴いている。

当時のBiS階段メンバーであり、それから7年間一貫してアイドルを続けていた(休止期間もあったが)カミヤサキは、かねてから発表されていたとおり、自らが創ったGANG PARADEから2020/5/22をもって脱退した。

カミヤ氏は初期BiS解散後に作られたWACKに草創期から所属している人物であり、その歴史を築いてきた一人である。

それこそ無期限活動休止期間があったりと失敗をしたこともあったが、その後にそれを挽回するかのようにGANG PARADEを勢いづけてきた様はWACKの精神を感じさせるものだったと思う。

そして、このコロナ禍で脱退ライブが中止となり行われたカミヤサキの脱退ライブを実現させるためのクラウドファンディングではAll-or-Nothing方式で2000万円以上というなかなか高いハードルを105%で達成に至った。

筆者も微力ながら支援し、その後毎日状況をチェックしていた。

残り数日の追い上げは本当に驚いた。

達成したときには、支援した多くの人たちの想いや多くの人を動かしたカミヤ氏のことを想い感動した次第である。

そんな中、同じくBiS階段のメンバーであったプー・ルイはBiS以後もまた紆余曲折の末に自ら会社を作り、2020年の4月から改めてアイドルを始動した(筆者は今現在ものすごくハマっている)。

そんなことがあり、旧BiSを回顧したい機運が高まっていたというわけである。

おわりに

ということでBiS階段というとんでもないアイドルノイズバンドがいた、という話である。

振り返ってみて、BiSはやはりとんでもないことをやっていたのだなと改めて実感した。

そう思うと、このマインドを引き継いだ3期BiSがどんな現代的なアプローチを仕掛けていくのか、そんなことも期待したくなる。

 

いやはや、それにしてもBiS、面白いものである。

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