書店にて、角川ホラー文庫の棚を眺めていた。
ふと、
その本「少女禁区」
筆者はこの「少女禁区」の呪いが蔓延る世界において、
トリ
目次
少女禁区を読んだ!
少女禁区の大まかな世界観
少年はこめかみに鈍痛を感じ、目を覚ます。枕には血が黒くこびりつく。
これは少女からの「早く来い」
ただ痛みに縛られる少年は、しかし痛みに従うばかりであった。
これは呪詛の圧倒的才能のため村中から恐れられる少女と、
そして少年の受ける仕打ちは日に日に理不尽さを増してゆく。
少女禁区の物語のキモ
唐突だが、SMプレイにおけるステージの上昇は信頼関係
理不尽な痛みだけでは、頭でっかちなプレイでしかない。あるいは家畜文化的・欧米的なそれとも言える。
如何にしてこの二人が、
そこがこの物語の一番の見どころということになる。
エスカレートする仕打ちは遂に来るところまで来てしまう。
此岸と彼岸を繋ぐという白い大蛇に生け贄を捧げる村
果たして呪いは「どこ」まで届くのか、
という話である。
少女禁区のラスト甘いよ
審査員の荒俣氏曰く、“甘すぎる”ラストは読んでみれば確かに甘い。角砂糖の蜂蜜掛けくらい甘い。
しかしながら、それでも総じて秀逸な短編として読ませる作品であったことは確かである。
気軽にホラー小説を読んでみたい人には、是非お勧めしたい。
ちなみに元のタイトルだという「遠呪」の方が個人的に好みではある。
いやはや呪わしい。しかしながら、ホラー小説も面白いものである。